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金投資詐欺の豊田商事事件
空前の金高騰バブルにつき金投資を検討している方も多いかと思いますので、今回は詐欺についてご紹介します。自分は絶対に騙されないと過信している人ほど詐欺被害にあうのが現実なので注意してくださいね。
そこで今回紹介するのは金投資詐欺で超有名な豊田商事事件についてです。
豊田商事事件の被害総額は約二千億円
詐欺は投資に限らずいろいろな形で存在しています。
金融商品取引に関する詐欺は、2018年10月中だけでも65件も起きており、その被害総額はなんと5億円を超えるそうです。平均すると単純計算で1件あたり約770万円もの被害額です。投資をしようと考え、お金を預けたのに詐欺被害にあったのでは本末転倒です。このような被害にあわないためにも詐欺の手口についてしっかりと理解し対策をとることが重要です。
豊田商事事件の手口とは?
豊田商事の手口は正直言って非常に卑劣極まりないものでした。
まず顧客に支払わせた金額に応じ、金地金を購入する契約を交わさせます。しかし現物の金地金は顧客には一切渡さず、証券を代わりに差し出し、金は自社の金庫で安全に保管しておきますと伝えるそうです。
しかし、実際には豊田商事は一切金地金を持っていなかったとされており、営業店にこれ見よがしに陳列された金地金はメッキ品のレプリカ(偽物)だったそうです。もちろん契約を交わした時に渡される証券には何の金銭価値もなく、顧客はただの紙切れに高額な契約金を支払ったことになるのです。
ターゲットとされたのは富裕層の高齢者
豊田商事がターゲットとした層は主に富裕層の高齢者であったそうです。独居老人の家宅に無差別に電話勧誘をして、受け入れられそうな家庭に赴いては執拗に勧誘を行い続けました。また老人の人情に付け込み、金の契約を交わすなど悪質極まる手口であったとされています。
詐欺はどんどん進化しています
ここまで読んでいただいた読者の方の中には「さすがに豊田商事事件のようなあからさまな詐欺には引っかからないよ」と安易に考える方もいるかもしれません。しかし豊田商事事件があった1985年からもう35年が経とうとしている今、詐欺や犯罪の手口は時代の流れとともに日々進化しています。
また、詐欺とまでは言えなくても、新規顧客が取引の仕組みをあまり理解していないと踏むと、通常よりも高めの料金設定をしている詐欺まがいの業者がいることも事実です。
金投資に「絶対」や「元本保証」はありません
「金が高騰している今なら絶対に儲かります」などと、甘い言葉ばかりを投げかけてくる怪しい業者には要注意です。絶対にもうかる資産運用や元本が保証されるようなものは基本的にこの世の中には存在しません。
詐欺被害にあわないためには金投資というものを冷静に分析・理解し判断することができる目が必要になってきます。
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