メルカリ、3Q累計で73億円の最終赤字 メルペイなどに戦略的投資
メルカリが2019年5月9日に発表した2019年6月期第3四半期累計(2018年7月~2019年3月)の連結決算は、売上高が前年同期比43%増の373億円、営業損失が59億円の赤字(前年同期は18億円の赤字)、最終損益が73億円の赤字(前年同期は34億円の赤字)と増収減益だった。
国内事業で得た収益などを基に優秀なAI(人工知能)エンジニアの採用を強化した他、かねて注力している米国事業でのマーケティングにも積極的に投資。3月にスタートしたモバイル決済サービス「メルペイ」のユーザー数や加盟店の拡大にも取り組んだため、赤字幅は前年度から拡大した。
一連の投資は効果を生んでおり、第3四半期時点での連結従業員数は前年同期から約770人多い1786人に増加した。米国事業の同期累計GMV(流通総額)は2億6100万ドル(約287億円、約73%増)に拡大。メルペイはリリースから約2カ月で登録者数が100万人を超えた。
通期の連結業績予想は「戦略的な投資により、短期的な連結営業損益・純損益における損失額が拡大する可能性があり、連結業績を見通すことが困難」として、売上高以外の項目は非開示とする。国内事業の伸長により、通期の連結売上高は500~520億円(39.7%~45.3%増)を見込む。米国事業のGMV、メルペイのユーザー数と加盟店はいずれも拡大を予想している。